すぐにわかる物流管理システム Vol.4

第4回 2013年1月29日 すぐにわかる物流管理システム Vol.4


前回は物流情報の業務フローと物流部門の各部門との関連について紹介しました。
今回は物流における在庫管理の整理から始めたいと思います。


※物流管理については以下の二冊の本を読んだ結果、特にこれといったポイントをまとめています。
物流管理システムのご理解にお役立てください。


商品管理・物流管理・「物流」の仕組み―基本と常識

物流における在庫管理の整理とは?  ?いろいろな手法があります・・・


在庫管理手法とは、出荷、在庫量、補充量、補充のタイミングを機械的に判断するための考え方や計算方法のことです。


在庫管理のやり方は、以下の要素で決まって行きます。


 ・一日あたりの出荷量
 ・出荷のバラツキ(多い日と少ない日で極端に量に違いがあるか)
 ・補充時の量の制約(輸送や置き場の適正量か)
 ・補充リードタイム(依頼したら何日後に入荷するか)
 ・補充タイミングの制約(曜日、時間が決まっているか)
 ・欠品の許容範囲


これらのことがある程度わかっていればルール化が可能になります。このルールが在庫管理手法なのです。


在庫管理手法には様々な種類があります。その一つの方向として補充のタイミングと補充量による分類で以下に表す4つの方式になります。


補充のタイミングと補充量による在庫管理手法


もう一つが、出荷特性や管理のコンピュータ化のレベル等による分類で、これも多くの手法が開発されています。


企業でもちいる在庫管理手法は、個々のアイテムの補充や出荷の特性からいくつかの手法を選び出し、さまざまなケースに合わせ調整して用いているのです。

個々の管理手法とは?  ?3つの在庫管理方式を紹介・・・


・発注点法
 在庫管理でもっとも一般的に使われているのが「発注点法」です。これは、在庫がある一定の水準(これを発注点と呼ぶ)を切ったら
 一定量の発注を行う在庫管理方式です。
 発注点は調達期間の需要量と安全在庫量の合計になります。
 安全在庫は需要の変動への対応分で、簡単に言えば発注したものが入庫されるまでに想定される出荷が最も多い場合と平均的な
 場合との差になります。


・ミニ・マックス法
 発注点法を簡素化したのが「ミニ・マックス法」です。
 これは、発注点と在庫上限をあらかじめ設定しておき、在庫量が発注点を下回ったら、在庫上限と現在の在庫量との差を発注すると
 いうものです。運用が容易なのでこれを用いている企業は多くあります。


・二棚(ツービン)法
 あまり売れない商品の在庫管理に向いている簡便な在庫管理方式です。同容量の棚を二つ用意し、片方が空になったら一棚分を発
 注するといった方法です。

需要の特性で管理を分けると‥ ?実需要と特売用に・・・


在庫管理方式を需要の特性で管理を分けると以下のようにあらわされます。


需要の特性で管理を分ける在庫管理方式

物流管理システム構築へのステップ ?構築・再構築から維持管理へ・・・


それでは、最後に物流管理システムの構築手順についてご紹介します。


先ずはどのようなサービスを顧客に提供するかを決めます。それはいつ受注したものをいつまでに届けるかということになります。
それに基づいて物流管理システムを構築してゆきます。


以下の図は、構築への4つのステップをあらわしました。


物流管理システムの構築手順


物流管理システム構築で物流ネットワークを決める場合、いくつかの案を作成し、コストシミュレーションなども行います。
また作業プロセスの作成において具体的に物流機器や作業方法を決定するにはデータによる検証も必要になります。
物流データ検証のポイントとしては平均値を使いすぎず分布図を作成して実態を把握することです。


最後にシステムの維持管理のポイントを一つ提示します。「例外処理をつくらない」ことです。
例外処理の必要が多発する場合は、システムの見直しが必要だということになります。


以上ですぐわかる物流管理を終了します。4回にわたりお付き合いいただきありがとうございました。物流管理システムのさわりとしてお役に立ちましたでしょうか。 次回はすぐわかるシリーズとして生産管理についてご紹介したいと思います。