すぐにわかる生産管理システム Vol.1

第1回 すぐにわかる生産管理システム


すぐわかるシリーズの第二弾とそて生産管理を取り上げます。
これは第一弾の物流管理編で紹介したメーカーでの調達物流の範疇に入ります。
日々製造業の厳しさが伝わってくる今日この頃ですが、知識の一つとして生産管理システムの概要をつかんで行きましょう。


このコラムは、私自身の勉強としてまとめた内容を再編集したものです。参考文献は以下の本となります。
生産管理システムのご理解にお役立てください。


すぐに役立つ 生産管理基本としくみ

生産管理システムとは?  ?指令があってから作るんです・・・。


生産管理には指令が必要です。


生産管理とは何か? ⇒ メーカーなどの生産工場が製品を製造(生産)するために管理する事柄です。


それでは、製品を製造するために何が必要かを考えてみましょう。
工場とか材料とかでしょうか。 それもそうですが、まずは・・・


「工場にどんなものをどれだけ製造するかの指令が必要」なのです。


⇒それでは指令とはどういうものなのでしょうか?


一つ目は、経営者とか営業の事業部長とか会社のお偉いさんが作成した経営計画や販売計画です。
これは、市場の需要を予測して出す指令なので、その指令によって行われる生産を『見込生産』と呼びます。
物がバンバン売れると製品を増産するよう計画を変更したりもします。


もう一つが、顧客から「いくつ作ってください」と注文をもらってから出す指令によって行われる、『受注生産』と呼ばれている生産です。


それで、この指令をもとに工場はどんなものをどれだけ製造するか生産計画をたてるのです。


この生産計画を立てて統制管理することこそが生産管理なのです。


そしてその生産管理を行うために、ITでシステム化したものが生産管理システムとよばれるものなのです。

生産管理の概念図とは?  ?要素4と管理目標7・・・


次は、生産管理に必要不可欠な4つの生産の要素と7つの管理目標についてです。


まずは4つの生産の要素についてです。今までは、4つの生産の要素のうちの3つが3Mといわれていました。今ではもう一つのM(Method:方法)が加わって4Mとも言われています。この要素を使って7つの管理目標を目指します。


1つ目の要素は「人」です。
これは生産管理に関わる人のことです。監督者、管理者、作業者、間接部門のスタッフ等です。これらの人たちは、要素の内訳として、「知識」、「経験」、「管理能力」、「技術」などの個人個人の能力のレベルが重要になります。


2つ目の要素は「機械」です。
これは?型抜きマシーンや?切断マシーンといった設備機械をさします。これら機械は、要素の内訳として、「性能」、「価格」、「メンテナンス管理」などの個々のスペックが重要になります。


3つ目の要素は「材料」です。
これは製品製造に使用する材料をさします。これら材料は、要素の内訳として「価格」、「品質」、「納品までのリードタイム」、「取引先の会社の与信度合」などの数字的な信頼性が重要になります。


4つ目の要素は「方法」です。
これは製品をつくる際のやり方で「トヨタ生産方式」、「セル生産方式」などの生産方式をさします。これら生産方法は、要素の内訳として「コスト」、「効率」などの成果が重要になります。


以下は生産管理の概念図です。4つの生産の要素と7つの生産管理の管理目標を図にまとめたものです。


生産管理の概念図


生産管理の生産管理目標を7つかかげています。
そのなかでも「QCD」と呼ばれる3つが特に重要で、性能が良い高い品質であり、さらに適正な価格であり、レスポンスの良い納品が
行えることが、高い競争に打ち勝つことができる製品となるのです。

生産管理システムの業務フローについて  ?受注生産の想定業務フロー・・


次に、生産管理システムで受注生産を行ったときの想定業務フローを図解します。
ここで生産管理システムがどのような管理業務を行って作業を進めて行くのか確認します。
(受注管理?出荷管理まで)


生産管理システム(受注生産)想定業務フロー


まずは営業が顧客から受注してきた注文の管理を行う業務、それが受注管理です。


次にこの注文に基づき生産計画を立てます。生産計画とは製品を製造する量といつまでに製造を完了するかの時期を計画することです。 この計画を立てることによって、上で述べた生産の要素である「人」「機械」「材料」などの不足がないか、またいつの時点でどれだけの要素が必要になるのかを把握して、工場のすべてを最適な状態で管理することができます。


以降の業務管理が「生産統制」というもので、生産が生産計画通りに行われているかどうかチェックすることです。


 ・作成した生産計画をもとにして、生産指示によって製造がはじまります。


 ・製造の際、購入品や製品外注など資材が必要な場合は、それを管理する入出庫管理を行います。


 ・出庫の場合は、倉庫からの出庫指示書が必要となり、購入の場合は、購入品手配計画が必要となります。


 ・実際の統制としては、製造進捗管理で行います。進捗管理を行いながら、余力管理、現品管理、資料管理を行います。


 ・最後に完成した製品を倉庫に入荷して、受注の納期に基づき出荷して行きます。


今回の1回目では、生産管理システムがどのようなものなのか、大枠をとらえていただければ良いと思います。
次回は、生産管理に関わる社員の職務分担に関するお話から始めたいと思います。