すぐにわかる会計管理システム Vol.2

第2回 2013年4月30日 すぐにわかる会計管理システム Vol.2


今回は借方貸方についてと仕訳についてもう少し詳細な説明をしたいと思います。


まず前回説明しました勘定科目は、借方科目と貸方科目という分類がなされているのです。


貸借対照表でいうところの資産を表す科目は借方科目といい、負債や資本を表す科目を貸方科目と言います。
また、損益計算書では売上原価や人件費などの費用は借方科目といい、売上高など収益を貸方科目と言います。
そして貸借対照表に出力する科目をB/S科目といい、損益計算書に出力する科目をP/L科目とも言います。


会計管理システムにての勘定科目の分類


借方科目は、借方にその勘定科目が仕訳られたときに、仕訳をおこなった金額分の増加を意味しています。
また逆に貸方にその勘定科目が仕訳られたときに、仕訳をおこなった金額分の減少を意味します。


「掛け売りした代金1万円がみずほの普通預金に振り込まれた」といった場合、仕訳は以下のようになります。


借方:普通預金・みずほ  1万円/ 貸方:売掛金  1万円


意味としては借方科目:普通預金・みずほ が1万円増加し、借方科目:売掛金 が1万円減少したということになります。


借方科目についての説明


貸借対照表や損益計算書にあらわされている金額は残高という計算された値が表示されています。


貸借対照表の表示方法にもよりますが、例えば普通預金・みずほの当月分の残高を求めるためには、以下の式での計算を行います。


借方科目の残高=前月末残高+当月借方合計?当月貸方合計


貸方科目の残高=前月末残高+当月貸方合計?当月借方合計


といった計算式で残高が求められます。


仕訳については実際その金額が積み上げられる貸借対照表と損益計算書の金額の動きを以下の図で確認します。


貸借対照表と損益計算書の金額の動き


ここで不思議に思われるのが貸借対照表の資産科目である「売掛金」と損益計算書の収益科目である「売上高」を一つの仕訳としたときになぜ貸借対照表の借方合計と貸方合計が一致するのかです。(上記の図では負債科目の未払費用と費用科目の通信費も仕訳されていますが。)


これは適切に積み上げ処理が行われた結果を表わしているからなのです。


上記図の中に自動計算とされている科目は利益科目と言われ合計科目として積み上げを行う必要があります。


これによって計算された利益が貸借対照表に反映されて借方合計と貸方合計の金額が一致するのです。

仕訳についてもう少し ・・・仕訳伝票、そして残高管理


それでは、次に仕訳についてもう少し考えてみましょう。


上記仕訳は借方:売掛金 110/貸方:売上高 110の仕訳伝票を作成したイメージです。


しかし実際の仕訳伝票を作成する際に必要となる項目はこれだけでは足らないのです。


その他必要と思われる項目を思いつくままに列挙してみます。


・伝票年月日

・伝票摘要

・貸借毎の負担部門

・貸借毎の摘要

・貸借毎の取引先

・貸借毎の消費税の区分

・貸借毎のプロジェクトコード

・貸借毎のセグメントコード

・ :


通常会計システムの仕訳伝票入力にはこのような項目が用意されているのです。


上記に挙げた貸借毎に設定する項目については、それぞれ残高を管理するために必要な項目なのです。


特に重要な管理として挙げられるのは、負担部門ごとの残高管理です。


当該企業に本支店があり本支店会計をおこなっている場合は、本店支店ごとの会計単位で貸借対照表を出力します。


このため仕訳をする際に資産や負債などのB/S科目については、会計部門を設定します。


また、収益や費用のP/L科目については実際の負担部門を設定するのです。


損益計算書に出力される負担部門ごとの数字については、その企業内で予算実績の管理をする必要があります。


予算実績管理は、まず翌期の予算を作成するところから始まります。営業部門では、売上高の予算作成が重要であり間接部門


などでは、費用の予算作成が重要となります。基本は前年度をベースに何%アップ等の基準を設けて作成して行きます。


またそれぞれの部門長の思惑や会社の方針が反映されたりもするのです。


次に重要な管理は取引先毎の残高管理です。


残高管理


簿記の考えの面倒なところは、実際に起きた取引を仕訳に置き換えなければならないところにあります。そしてこの置き換えには訓練と学習が必要なのです。そして勘定科目の意味と取引の意味がわかるにつれてだんだんと理解ができるようになるのです。


次回は、他システムとの仕訳の連携について説明をして行きたいと思います。