ITエグゼクティブ・フォーラム IT JAPAN 2013 Vol.22

日立製作所 執行役員専務 情報・通信システムグループ 情報・通信システム社社長 齊藤 裕氏


タイトルは「ITで実現する、ビジネスと社会のイノベーション」です。

齊藤社長は、以下の4つのテーマに対する講演を行いました。

・新しい情報活用
・イノベーションへのアプローチ
・「人」中心の情報活用による新たな価値創出
・新たな価値でつながるビジネスと社会

新しい情報活用について


?新しい情報活用について
まずガードナープレスリリースによる日本のCIOがビジネス戦略トップ3の一つとして
2013年に戦略の順位として1位になった「新商品や新サービスを開発する。」
について指摘しました。
「これからの社会にはマーケットの進化に対して、企業も素早い対応が求められる。」と

中でも新たな情報活用の期待とされているのはITによるビッグデータ活用である。

将棋の世界でもプロ棋士がコンピュータソフトに負けるということが起きていて
ちなみにここ2?3年の間ではコンピュータの勝率は9割とのことだそうです。

これからのビジネスは、これらのような多様なノウハウや情報を活用しながら、
プロセスそのものを変えて成長して行く時代だと言います。

イノベーションへのアプローチについて


?イノベーションへのアプローチについて
ITとインフラのノウハウを束ねてトータルでグローバルな事業を展開して行くと齊藤社長はいう。
日立はイギリスの鉄道会社に596両の車両の製造と27年間のメンテナンス契約を受注したとのことです。
またITを活用しての運行管理やメンテナンス管理を行うソリューションを紹介しました。

「これまでは車両事故が起こった時点で対応していたものを車両の各所にセンサーを取り付け
細かい変化を事前に察知しメンテナンスを行う」というものです。
そして今後はさらに拡張性にとんだものを導入して行く予定で、
OT(オペレーションテクノロジー)とITを融合することで新たな交通ソリューションを提供すると述べた。

こうした社会インフラだけでなく生活やビジネスにおける人や物の状態を可視化しながら
資源の無駄遣いを減らし、協調できる環境を作っていかなくてはならないとしている。
それがスマートグリッドと呼ぶもので、電力のピークシフト、ピークカット、デマンドサイドマネジメント
(電力需給の協調を実現すること)を実施するものであると述べた。

「人」中心の情報活用による新たな価値創出について


?「人」中心の情報活用による新たな価値創出について
ビジネスと社会の変化を加速する情報活用として同社は、協創による「個」への最適価値を高めるとともに
効率向上から企業成長の源泉へシフトしていこうとしている。

実際の情報活用にいよる「人」を捉える日立の技術と実績として以下の事例を紹介しました。

その一つが「ライフ顕微鏡」です。柏レイソルのU?18を対象に行動の見える化のため、
運動量センサーである「ライフ顕微鏡」を提供し、試合中に走った距離、パスの数といったデータの他に、
トレーニングジムでのトレーニング情報等取得し選手のコンディション管理やトレーニングに役立てているのだ。

次に紹介したのは「ビジネス顕微鏡」である。とあるホームセンターに設置したセンサーで従業員の配置と
客単価の関係を分析し、特定の売り場に従業員の配置を増やしたところその売場での
客単価がアップし、従業員を増やすことなく売上アップが実現したとのことです。

もう一つが光トポグラフィです。これは脳の一部が活性化している状態を見える化する技術で、
株式会社バンダイとの協創で玩具開発を行い、日立初のベビートーイ「ベビラボ」と「ブロックラボ」を作ったそうです。
現在同ブランドのアイテム数は45にまで拡大し、市場売上は25億円を突破したとのことです。

新たな価値でつながるビジネスと社会


?新たな価値でつながるビジネスと社会
ITによるバリューチェーンの革新として同社は、「ITでつなぐ」と「ITで最適化する」をキーワードに
お客様と共に、ビジネスバリューチェーンの革新を行い、新しい価値を創出し、社会・お客様の
課題を解決して行くと言います。

最後に


最後に齋藤氏は、「日立はITとオフラインを一緒にやっているベンダーというよりも顧客の
パートナーという感覚で対応している。そして日立全体を活用していただければと、
日立は日本でのミッションを再確認してさらにグローバルに対応して行きたい。」と結んだ。