ITエグゼクティブ・フォーラム IT JAPAN 2013 Vol.15

新日鉄住金ソリューションズ 取締役 常務執行役員 宮部 裕氏


宮部常務は、クラウドコンピューティングが現在のユーザー企業で定着してきていて、
それが重要な効果をになっていると語っています。


そしてこれからイノベーションを起こして行くためには、クラウドプラスの考え方が
必要になるのだと。。。
クラウドに以下のようなコアテクノロジーを加えることでイノベーションが可能になるという。


・クラウド+モバイル
 情報収集・ユニバーサルアクセス


・クラウド+AR(拡張現実:Augmented Reality)
 関連付け・可視化


・クラウド+センサー
 モニタリング

事例としてクラウド+ARの組み合わせ


事例としてクラウド+ARの組み合わせを紹介しました。


同社のクラウドコンピューティング ITインフラサービス「absonne(アブソンヌ)」でNW障害
が発生した場合、クラウドがNW障害を検知し、ARメガネを通じて復旧の手段を提示するというものです。
今後は、このような活用が製造業の工場やオフィスで進むのだろうと話しました。


次は、企業におけるITの新しい役割についてです。
先ず1つ目がITによるビジネス創造だ
・リアルとバーチャルを融合して新たな商品・サービスとする。
 ネットの世界が先行、リアル店舗とECサイトの連携


・センサーを商品に組み込む
 情報建材の開発。

製鉄業の生産構造について


そして同社のメイン業務である製鉄業の生産構造についての話です。


宮部常務は、鉄鋼システムの特性について話したのが、1種類の銑鉄から5?6万種類の
鋼材の品質及び形状、板厚等を順次造りこんでいく超難度製造プロセスを管理しなければならないということでした。


その為、高炉の安定操業ができないと全体に与える影響が大きくなってしまうとのことでした。
そして高炉の仕組みの説明があり、同社が行っているその高炉に対する様々な取組を紹介しました。


高炉には、2,000ものセンサーが取り付けられ以下の取り組みを行っていると紹介しました。
?モデル化
 炉況モデルの基本構成のモデル化を行った。
?ナレッジベース AIの取り組み
 高炉の操業状態を診断できるシステム化を行った。
?大量データ処理
 センサー情報を統合し、高炉内の状況を3次元・秒単位で可視化した。

新たなイノベーションとして創造された 「ノンフレーム工法」


宮部常務が次に紹介したのは、新たなイノベーションとして創造された「情報建材」をつかって行われる
「ノンフレーム工法」です。
まずは「情報建材」について説明がありました。
「これは鉄の建材にセンサーを装着し、そのデータをクラウドで分析する」というものです。


新日鉄住金グループの日鐵住金建材の商品であるこの「ノンフレーム工法」は、従来のように斜面を
コンクリートで覆って崩落をふせぐのではなく、特殊なロックボルトを地中に埋め込み崩落を抑える
支圧板というプレートをワイヤーロープで接続する工法なのです。
さらにこれらは「情報建材」であるため、張力や圧力、ひずみのセンサーを装着しています。


実際にセンサーがひずみや張力を検知した際はその情報がクラウドに送信され
更に分析された結果を危険度に応じて地域住民へ情報が通知されるのです。


そしてさらにこの工法で工事をおこなえば30%のコスト削減にもつながるのだと話していました。


実際に「ノンフレーム工法」の事例ビデオを拝見したが工事後の景観の違いがかなりあり
見た目が全然違うこと(景観がほとんど変わらない)にも魅力を感じました。
しかもいままでになかった新しい付加価値として警報まで住民に通知が可能となったのです。


「でも施工する際に使用する鉄の量は減るんですけど」と宮部常務が話していたのが印象てきでした。

ビジネス創造に必要な3つの要素


このようにビジネス創造には3つの要素が必要だと指摘していました。
?実践フィールド
 フィールドで検証すること
 技術・ビジネスの組み合わせの実践


?業界・業務の専門家
 何をしたら良いかという業界ビジネスニーズ
 またその専門のコア業務・コア技術


?ITの専門家
 IT技術をつかってどうしたら実現可能か
 また社会ニーズや他業種についての情報


これらの融合と発想の転換が必要であるのだと話を結びました。