ITエグゼクティブ・フォーラム IT JAPAN 2013 Vol.7

異業種連携だから成功する共創ビジネス by 角 泰志氏


日本ユニシス 代表取締役 上席専務執行役員 角 泰志氏による講演です。


副タイトルは、「2020年に向かってマーケティング分野でのICT市場はさらなる拡大へ」です。


今回はタイトルからもおわかりのよに日本ユニシス社がDNP(大日本印刷)との業務提携についての
両社の狙いやさまざまなビジネス等がメインの講演でありました。


この業務提携において、ユーザーからは期待の声が、また株主からは心配の声が
聞こえてきたとのことです。


角氏は、こう語っていました。
同業どうしの業務提携では得てして守りになりがちで
「異業種連携であるからこそ新規事業の創出や拡大が行える」のだと。


そして、DNPと日本ユニシス社の創業からの歩みを説明しました。
もっとも印象的であったのはDNPは創業137年であり
「秀英社」として銀座4丁目に創業してその社名の名付け親が勝海舟だったということでしょう。


また日本ユニシス社は東京証券取引所にUNIVAC120をおさめ
それ以降最新のU-Cloudまでミッションクリティカルに耐えうる
実績があることを自負しているとのことでした。


そんな両社は最先端技術の取り組みをし
消費者やお得意様からのノウハウを蓄積しつつICTの分野での
新規市場の拡大をねらっており、かねてから
パートナーとなる企業をさがしていたとのことでした。


日本ユニシス社では、得意分野である基幹業務システムが飽和状態であり
今後、クラウドを活かすために、DNPのSI力や顧客への販売力に魅力を感じていたということです。


そこで新事業・新サービスを創出するために異業種提携をおこなって行くのですが
新規市場拡大の実現に向けて事業基盤を強化するため、以下の4つの取り組みを推進することにしたのです。


 ・DNPサービス基盤構築
 ・顧客提案・販売連携
 ・サービスプラットホーム
 ・グローバル展開


そして現状の活動状況であるが以下の取り組みをしています。


 ・協業取組件数は300件超
 ・サービス事業基盤構築(DNPクラウド)
 ・サービス開発(マーケティングプラットフォーム)
 ・東南アジア中心のグローバルビジネス連携
 ・BPOサービス体制の整備
 ・共同研究開発体制整備
 ・販売連携では両社のソリューションを連携して提案を行う。


次に、次世代に向けたサービス事業基盤の強化として行っていることが以下の内容です。


 ・強固なエンタープライズクラウド技術を日本ユニシス社がDNPに提供
 ・DNPが次世代データセンターを設立
 ・国内10ヶ所、海外(シンガポール)1ヶ所ある両社データセンターを連携し運用を統合
 ・BCP対策も行いお客様の利便性を高めるための有機的連携を行う。


そして両社のソリューションの連携では、以下のような事例があることを紹介しました。


 ・DNPのプリントBPOと日本ユニシス社の基幹システムを連携しBPO業務をワンストップで支援を行うとのこと。
 ・DNPの空間メディアサービスと日本ユニシス社の統合運用保守を連携し
  企画・開発・設備の導入から運用、をワンストップで提供を行うとのことです。
 ・DNPの商品DB/PIMと日本ユニシス社のグローバルWebコンテンツ管理を連携し
  世界規模でのプランディング向上、正確な情報配信をスピーディーに実現、
  基幹システムと販促DBの連携を強化し、プロモーション力を強化。


今後の動向として、システムのクラウド化、ビッグデータの活用、コミュニケーション手段の多様化などから
IT部門におけるインフラ整備、基幹システム、セキュリティ対策等を減らして
マーケティング部門でのモバイル、電子決済、ビッグデータ、O2O、SNS対応等を増やして行くことになります。


顧客が求めているのは、早く、安く、品質のよいものであります。
DNPと日本ユニシス社の連携によってマーケティングプロセスと提供をトータルでサポートが可能となりました。
また連携によって開発したマーケテイングプラットフォームの詳細については以下の内容を進めています。


 ・モバイル、スマートフォン(市場規模想定:12兆円)
 ・デジタルコマース(ネットスーパー、電子書籍、ECソリューション)(市場規模想定:14兆円)
 ・データ分析(アドテクノロジー、データドリブンマーケティング、決済連動型マーケティング)
 ・次世代ペイメント(市場規模想定:24兆円)
 ・その他(モバイル会員証、メディアプランニング、カスタマサポート、資材管理データプロセッシング)


そして、お客様にとって持続的で価値あるサービス提供を。。。
あらゆるシーンで生活者と紡ぐ「付加価値」から持続的な「成長価値」へ
日本ユニシス社のICT・業務基幹系分野のノウハウとDNPのエンドユーザに近い分野のノウハウの
連携で実現するそれを「サスティナブル・カスタマーバリュー」と呼んでいて
東南アジアを皮切りに北米、ヨーロッパへ広げて行こうとしています。


最後に角氏は各企業が持つ技術力、サービス力を結集、連鎖・連携することが大切で
しかも異業種連携だからこそ、供創ビジネスは成功につながると
そして「是非、皆様、連携し、日本発のビジネスイノベーションを巻き起こしましょう」
と締めくくりました。


たしかにお互いに不足している部分を補完し合ってワンストップでお客様に提供ができるのであれば
設備投資のお金がが潤沢なところではより良い結果も出ると思います。
我々中小企業においては、いろいろな状況があり部分部分でしか進めることが
できない事情もあるため進む道が異なると感じたところもありましたが、
まったく異なる企業形態のサービスを一つにまとめる、結集や連鎖、連携は魅力的なキーワードで
あることには変わりがないのであろうと思いました。